日本地球惑星科学連合2016年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-GI 地球科学一般・情報地球科学

[M-GI21] 情報地球惑星科学と大量データ処理

2016年5月24日(火) 10:45 〜 12:15 A02 (アパホテル&リゾート 東京ベイ幕張)

コンビーナ:*村田 健史(情報通信研究機構)、野々垣 進(国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質情報研究部門 情報地質研究グループ)、堀 智昭(名古屋大学宇宙地球環境研究所)、豊田 英司(気象庁予報部業務課)、寺薗 淳也(会津大学)、若林 真由美(基礎地盤コンサルタンツ株式会社)、堀之内 武(北海道大学地球環境科学研究院)、大竹 和生(気象庁気象大学校)、座長:若林 真由美(基礎地盤コンサルタンツ株式会社)、大竹 和生(気象庁気象大学校)

11:15 〜 11:30

[MGI21-09] 多点地上GNSS受信機による電離圏監視システム

*西岡 未知1津川 卓也1陣 英克1石井 守1 (1.(独)情報通信研究機構)

キーワード:電離圏全電子数監視システム、地上GNSS受信機網、GEONETリアルタイムデータ

情報通信研究機構(NICT)では、NICTサイエンスクラウドを活用し、国内外の多点GNSS受信機網データを自動収集・処理する電離圏全電子数(Total Electron Content: TEC)観測システムを構築・運用している。収集する地上GNSS観測点は、2016年1月現在、国内外で約7,000点以上におよぶ。特に観測点が密に分布する日本・北米・欧州では、高密度・高時間分解能の2次元TECマップの作成が可能であり、数100km~数1,000kmスケールの電離圏擾乱現象の全体像が明らかになってきた。これらのTECマップは、全球版のTECマップと共にアーカイブ化され、ウェブサイトで公開されている(http://seg-web.nict.go.jp/GPS/DRAWING-TEC/)。また、国内のTECマップに関しては、これまで利用可能であった確定版と準リアルタイム版に加え、2015年度より、更に遅延時間の少ないリアルタイム版が利用可能となった。リアルタイム版では、国土地理院より提供される地上GPS受信機のストリーミングデータを受信してリアルタイムでTECを算出することにより、数分以内の遅延でTECマップを作成することを可能としている。本発表では、多点地上GNSS受信機による電離圏観測システムについて紹介し、日本上空のリアルタイムTEC監視システムの運用状況を報告する。