日本地球惑星科学連合2016年大会

講演情報

インターナショナルセッション(ポスター発表)

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS02] International Geosciences and Geoparks Programmeのこれから

2016年5月24日(火) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (国際展示場 6ホール)

コンビーナ:*中田 節也(東京大学地震研究所)、渡辺 真人(産業技術総合研究所地質情報研究部門)、目代 邦康(自然保護助成基金)、斎藤 文紀(国立研究開発法人産業技術総合研究所地質情報研究部門)

17:15 〜 18:30

[MIS02-P02] History and future perspective of promotion of geopark by the Japan Association for Quaternary Research

*植木 岳雪1 (1.千葉科学大学危機管理学部)

キーワード:The Japan Association for Quaternary Research, Geopark, Outreach

日本第四紀学会は,約260万年前から現在にいたる第四紀の自然,環境,人類に関する専門家からなる学際的な学会であり,国際第四紀学連合(INQUA)のもとで1956年に設立された.地球惑星科学連合,自然史学会連合に加盟し,現在の会員数は約1,200人である.取り扱う分野は,地質学,地理学,考古学,古生物学,植物学,土壌学,地球物理学,地球化学,工学,人類学,動物学などである. 日本第四紀学会は小さな学会であるが,学会員の多様性を生かして,2000年代後半から研究成果の社会還元,教育・普及の活動を積極的に進めてきた.学会独自の活動としては,2007年には露頭保全のシンポジウム,2010年には地学教育のシンポジウム,自然史教育のシンポジウムとポスターサロン,2011年には地震・津波・防災の普及講演会,アウトリーチ巡検,博物館でのミニ講演会とコンサート,2012年には園山俊二のまんが原画展,児童向きの質問コーナー,南極の普及講演会と南極昭和基地との中継,2013年には博物館でのミニ講演会,アウトリーチ巡検,2015年には国際第四紀学連合(INQUA)大会にあわせた普及講演会と博物館での関連展示,防災教育のシンポジウムなどが行われた.また,2011年には地学教育についての学会誌別冊号,2011年と2013年にはアウトリーチ巡検に関するハンドブックが発行された.自然史学会連合の普及活動の一環としては,2014年,2015年にはブース型体験教室の出展が行われた.これらは,2011年から2012年には教育アウトリーチ委員会によって行われたが,それ以外の期間では行事・企画幹事の担当として行われ,組織化はあまり進まなかった. 日本第四紀学会はジオパークを推進してきた.2010年のポスターサロンでは,日本各地のジオパークに参加を呼びかけ,ポスター展示を行った.地球惑星科学連合大会ではジオパークのセッションを共催してきた.しかし,学会としてジオパークを推進する取り組みが活発でなかったため,2015年にはジオパーク支援委員会が組織化され,日本ジオパークネットワークへ委員が派遣されている.そして,2016年6月にはジオパークのシンポジウムを開催する予定であり,今後,各地のジオパークへのコンサルティングを行うことを考えている.一方,2016年1月には「社会のための第四紀学」研究グループが立ち上がり,ジオパークについての調査・研究や広報・普及活動が行われる予定である.