日本地球惑星科学連合2016年大会

講演情報

インターナショナルセッション(ポスター発表)

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS02] International Geosciences and Geoparks Programmeのこれから

2016年5月24日(火) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (国際展示場 6ホール)

コンビーナ:*中田 節也(東京大学地震研究所)、渡辺 真人(産業技術総合研究所地質情報研究部門)、目代 邦康(自然保護助成基金)、斎藤 文紀(国立研究開発法人産業技術総合研究所地質情報研究部門)

17:15 〜 18:30

[MIS02-P07] Glocalization in Global Geoparks of Japan

*新名 阿津子1 (1.公立鳥取環境大学 環境学部)

キーワード:glocalization, UNESCO Global Geopark, Japan

東京一極集中,人口減少社会に直面する現代日本では「地方創生」というスローガンのもと,様々な地域振興策を打ち出している.ジオパークもその一つとして捉えられ,向けられる期待も大きい.2016年2月時点で日本ジオパークネットワークには39地域が加盟しており,そのうち8地域(アポイ岳,洞爺湖・有珠山,糸魚川,山陰海岸,隠岐,室戸,阿蘇,島原半島)がユネスコ世界ジオパークに認定されており,今後もその成長が見込まれる.
ジオパークは地域性を重視し,科学・教育・文化・経済活動を通じて,地質遺産の保全保護と活用による持続可能な開発を行っている.「グローバル化」は多国籍企業の生産体系に国や地域が垂直統合されるプロセスとして体系化されてきたが,ジオパークは総合的なアプローチを採用し、ネットワーク活動を進めながら地域を水平統合していく「グローカル化」のプロセスである.ユネスコIGGPとなることで,ジオパークが社会と科学の結節点として,またグローカル化の最前線として,世界規模でより重要な役割を果たすことになるであろう.
ユネスコ世界ジオパーク認定されている日本の8地域は「持続可能な開発」に向けたグローカル化の途上にある.これらの地域が経験している変化や抱える課題は今後の日本ジオパーク発展の参考例となるであろう.また,2015年にJGN活性化部会国際化ワーキンググループが組織されたことにより,オールジャパンで国際貢献を議論,実行するプラットフォームができた.
そこで,本発表では日本のユネスコ世界ジオパークの活動と国際化ワーキンググループの事例から,日本ジオパークのグローカル化の進展と今後の展望について報告する.