17:15 〜 18:30
[MIS09-P09] 最上トラフ海底に発達するガスチムニー中の間隙水溶存ガスの地球化学的特徴
最上トラフの海底に発達するマウンドやポックマーク、表層型ガスハイドレートを伴うガスチムニー上とその周辺部で採取した海底堆積物中の溶存ガス濃度や炭素安定同位体比を測定し,その組成がガスチムニーからの水平距離に応じてどのように変化するのか,ガスチムニーの構造をガスの地球化学的特徴から考察した.
メタン・エタン濃度,メタン/エタン比,メタンの炭素同位体比にはガスチムニーからの水平距離に応じて変化しており,ガスチムニー中心部に近づくほど浅部でメタン・エタン濃度は高くなり,メタン/エタン比は大きくなった.これはガスチムニーに近いほど深部からのガス(エタン)の供給量が多くなると同時に,硫酸還元帯が浅化し,浅部でのメタン生成菌による微生物起源ガス(メタン)の相対的な寄与が大きくなったためである.炭素同位体比はガスチムニー中心部ほど大きくなることから,ガスチムニーを中心に熱分解起源ガスが供給されていることが明らかになった.また,マウンドを伴うガスチムニーではポックマークを伴うガスチムニーに比べて浅部でメタン濃度が高く,ガスチムニー活動の強度が地形にも反映されうることを示唆する。
メタン・エタン濃度,メタン/エタン比,メタンの炭素同位体比にはガスチムニーからの水平距離に応じて変化しており,ガスチムニー中心部に近づくほど浅部でメタン・エタン濃度は高くなり,メタン/エタン比は大きくなった.これはガスチムニーに近いほど深部からのガス(エタン)の供給量が多くなると同時に,硫酸還元帯が浅化し,浅部でのメタン生成菌による微生物起源ガス(メタン)の相対的な寄与が大きくなったためである.炭素同位体比はガスチムニー中心部ほど大きくなることから,ガスチムニーを中心に熱分解起源ガスが供給されていることが明らかになった.また,マウンドを伴うガスチムニーではポックマークを伴うガスチムニーに比べて浅部でメタン濃度が高く,ガスチムニー活動の強度が地形にも反映されうることを示唆する。