[M-IS34] 2016年熊本地震および関連する地殻活動

[MIS34-P38] Sentinel-1衛星干渉SAR解析に基づく2016年4月熊本地震による地表変動と建物被害分布，および多時期のLiDAR DEMデータ解析による地表変位の抽出

*向山 栄¹、本田 謙一¹、浅田 典親¹、佐藤 匠¹ (1.国際航業株式会社)

キーワード：2016年熊本地震、InSAR、DEM差分解析、航空機レーザ計測、画像マッチング解析

2016年4月に発生した熊本地震による地表変状について，地震前後の衛星干渉SAR解析，および地震前後の航空レーザ計測の地形データによる変動量解析を行った．
Sentinel-1衛星による広域にわたる観測データの解析では，震源付近を中心に広範囲にわたり明瞭な干渉を伴う地表変位が抽出された．変状は島原半島付近に及ぶことが推定され，また大分県の由布山近傍でも震央位置と調和的な干渉縞が認められた．さらに地震前後における干渉度の変化を比較することにより，市街地における建物被害集中域の推定を試みた．
また、阿蘇カルデラ内北部の黒川流域の平地において，2時期レーザデータの解析を行った結果，地盤の側方流動と鉛直変位を伴う明瞭な地表変位が認められた．