日本地球惑星科学連合2016年大会

講演情報

ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-TT 計測技術・研究手法

[M-TT27] 地球惑星科学データ解析の新展開:データ駆動型アプローチ

2016年5月22日(日) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (国際展示場 6ホール)

コンビーナ:*桑谷 立(国立研究開発法人 海洋研究開発機構)、駒井 武(東北大学大学院 環境科学研究所)、宮本 英昭(東京大学総合研究博物館)、小池 克明(京都大学大学院工学研究科 都市社会工学専攻地殻環境工学講座)、堀 高峰(独立行政法人海洋研究開発機構・地震津波海域観測研究開発センター)、長尾 大道(東京大学地震研究所)

17:15 〜 18:30

[MTT27-P01] 全岩化学組成の主成分分析を用いた南海トラフ付加体堆積物分類の試み

*川端 訓代1北村 有迅2 (1.鹿児島大学総合研究博物館、2.鹿児島大学大学院理工学研究科)

キーワード:南海トラフ付加体、化学組成、主成分分析

南海トラフでは付加体形成プロセス・巨大地震発生を明らかにする目的で、掘削が行われてきた。サンプルが回収された航海では、堆積物の層順・年代・鉱物比や各種物性測定の他、化学組成分析が行われている。本研究では堆積物の化学組成による分類を試みる。解析には主成分分析を用い堆積物の堆積・続成や付加体構造形成に伴う化学過程の抽出を試みる。
主成分分析の結果、熊野前弧海盆堆積物と付加体堆積物は明瞭に分類される事が明らかとなった。堆積物の分類ではLOI, CaO, SiO2の増減が大きく影響を与え、次いでMgO, Fe2O3 and TiO2などの金属元素の量比が影響する。LOI, SiO2の増減は続成過程を反映し、金属元素の量比は火山灰や陸からの火成岩の供給など供給源の違いを反映していると考えられる。