日本地球惑星科学連合2016年大会

講演情報

ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-TT 計測技術・研究手法

[M-TT29] ソーシャルメディアと地球惑星科学

2016年5月22日(日) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (国際展示場 6ホール)

コンビーナ:*天野 一男(茨城大学理学部地球生命環境科学科)、小口 高(東京大学空間情報科学研究センター)、伊藤 昌毅(東京大学生産技術研究所)、山本 佳世子(国立大学法人 電気通信大学)

17:15 〜 18:30

[MTT29-P04] 市民参加型オーロラ研究

*片岡 龍峰1 (1.国立極地研究所)

人類は古くからオーロラ等の天の異変を観察して記録に残し、現代では多くの人がデジカメで撮影したオーロラ写真をインターネットに掲載している。本研究の目的は、人々が残したこれらの資産を自然科学に活かすことである。実際に取り組んでいることは、1)歴史的な古文献中のオーロラ記録のアーカイブ、2)市民参加型のオーロラ監視データの収集と公開、であり、その現状は専用ウェブサイト https://aurora4d.jp で確認できる。オーロラの世界的な拡大は、宇宙では人工衛星の故障や衛星通信の異常、地上では誘導電流による大規模停電を引き起こすことから、宇宙インフラや電力ネットワークに依存する現代社会を脅かす自然災害のひとつ「宇宙災害」として近年関心が高まっている。本研究では、その宇宙災害を軽減する必要性の中で、人文系と自然科学系の研究者の連携と、市民参加によってのみ発見可能となる新しいデータを生み出している。