17:15 〜 18:30
[MTT29-P04] 市民参加型オーロラ研究
人類は古くからオーロラ等の天の異変を観察して記録に残し、現代では多くの人がデジカメで撮影したオーロラ写真をインターネットに掲載している。本研究の目的は、人々が残したこれらの資産を自然科学に活かすことである。実際に取り組んでいることは、1)歴史的な古文献中のオーロラ記録のアーカイブ、2)市民参加型のオーロラ監視データの収集と公開、であり、その現状は専用ウェブサイト https://aurora4d.jp で確認できる。オーロラの世界的な拡大は、宇宙では人工衛星の故障や衛星通信の異常、地上では誘導電流による大規模停電を引き起こすことから、宇宙インフラや電力ネットワークに依存する現代社会を脅かす自然災害のひとつ「宇宙災害」として近年関心が高まっている。本研究では、その宇宙災害を軽減する必要性の中で、人文系と自然科学系の研究者の連携と、市民参加によってのみ発見可能となる新しいデータを生み出している。