11:00 〜 11:15
[MZZ32-02] 「百葉箱」の語源について
キーワード:百葉箱、気象観測、気象学史
気象観測で用いられる「百葉箱」の語源については、日本で作られた語であること、中国語の「百葉」あるいは「百葉窓」に由来することなどが推定されていた(塩田1996、山口 2006)。当時の気象当局の文献を調べた結果、”Stevenson’s Box for thermometer”(図)の態様を表す”double louvre boarded box”という英語表現を直訳した「(ステイーブンソン形)二重百葉窓箱」が縮めて呼ばれるようになったものと推察された。
百葉箱の日本への導入経緯についても考察する。
図
(左)新型の温度計設置用の箱についてのThomas Stevensonの報告中の挿絵。2列のよろい板(double row of louvre boards)が特徴とされている。
(右)10種類以上の温度計台(Thermometer Stand)を紹介した雑誌連載記事に掲載された”Stevenson’s Thermometer Stand”の挿絵。この絵は広く使われ、日本で最初に編集された「気象観測法」(1886)にも同一のものが掲載された。
参考文献
塩田正平. 百葉箱の呼び名について. 気象. 1996, vol. 40, no. 7, p. 7–11.
山口隆子. 日本における百葉箱の歴史と現状について. 天気. 2006, vol. 53, no. 4, p. 265–275.
百葉箱の日本への導入経緯についても考察する。
図
(左)新型の温度計設置用の箱についてのThomas Stevensonの報告中の挿絵。2列のよろい板(double row of louvre boards)が特徴とされている。
(右)10種類以上の温度計台(Thermometer Stand)を紹介した雑誌連載記事に掲載された”Stevenson’s Thermometer Stand”の挿絵。この絵は広く使われ、日本で最初に編集された「気象観測法」(1886)にも同一のものが掲載された。
参考文献
塩田正平. 百葉箱の呼び名について. 気象. 1996, vol. 40, no. 7, p. 7–11.
山口隆子. 日本における百葉箱の歴史と現状について. 天気. 2006, vol. 53, no. 4, p. 265–275.