13:50 〜 14:25
[O01-01] 資質・能力ベースのカリキュラム改革と教科教育の現代的課題
★招待講演
キーワード:資質・能力、コンピテンシー・ベースのカリキュラム、アクティブ・ラーニング、真正の学習、「教科する」授業、パフォーマンス評価
2000年代に入り、初等・中等教育においては、PISAリテラシーを意識して、知識・技能を活用して課題を解決する思考力・判断力・表現力等の育成に重点が置かれるようになった。また、高等教育でも、「学士力」や「社会人基礎力」といった形で、汎用的スキルの重要性が主張されている。そして次期学習指導要領においては、教科横断的な汎用的スキルなどの「資質・能力」も明確化し、系統立てて指導したり評価したりしていくこと、大学に進学したり職場や社会に出たりしたときに実際にうまく学んでいける力(大学やキャリアへのレディネス)を問うような入試や高大接続システムの構築といった具合に、カリキュラム開発とその評価において、資質・能力(コンピテンシー)ベースの方にシフトする動きが本格的に進もうとしている。
この講演では、まず、日本における資質・能力ベースのカリキュラム改革の展開、および、その危険性と可能性についてまとめる。次に、コンピテンシー・ベースのカリキュラム改革をプラスの方向で生かすためのポイントを示す。その上で、学校教育で育成すべき資質・能力の全体を構造化する枠組みを提示するとともに、教科のカリキュラムと授業の改革の方向性として、「真正の学習」をめざす「教科する」授業を追求していく必要性を提起する。
この講演では、まず、日本における資質・能力ベースのカリキュラム改革の展開、および、その危険性と可能性についてまとめる。次に、コンピテンシー・ベースのカリキュラム改革をプラスの方向で生かすためのポイントを示す。その上で、学校教育で育成すべき資質・能力の全体を構造化する枠組みを提示するとともに、教科のカリキュラムと授業の改革の方向性として、「真正の学習」をめざす「教科する」授業を追求していく必要性を提起する。