日本地球惑星科学連合2016年大会

講演情報

ポスター発表

セッション記号 O (パブリック) » パブリック

[O-02] 高校生によるポスター発表

2016年5月22日(日) 13:45 〜 15:15 ポスター会場 (国際展示場 6ホール)

コンビーナ:*原 辰彦(建築研究所国際地震工学センター)、久利 美和(東北大学災害科学国際研究所)、紺屋 恵子(海洋研究開発機構 地球環境変動領域)、成瀬 元(京都大学大学院理学研究科)、山田 耕(早稲田大学政治経済学術院)

13:45 〜 15:15

[O02-P48] 遠州灘鮫島海岸における消波ブロックの海岸侵食に対する影響

*川井 陸1前田 裕貴1山田 翔梧1橋本 恵一1 (1.静岡県立磐田南高等学校)

キーワード:消波ブロック、海岸侵食、鮫島海岸

私たちは,2013年7月から約2年間,鮫島海岸で継続的に海岸微地形の測量を行ってきた.この結果,時間の経過とともに平均標高が低下して,海岸侵食が進行していることを明らかにした.現在この対策として,遠州灘には消波ブロックが各所に設置されている.しかし,これらの消波ブロックが海岸侵食の対策にどの程度効果があるかについては不明である.そこで,この消波ブロックの効果について検証を行った.
方法は,対象の消波ブロックに付随する砂浜における測量により,ストーム前後の海岸微地形を継続的に調査した.また,過去の航空写真の比較と凧を用いた空撮により,鮫島海岸全体での砂の減少と対象の消波ブロック周辺での波の動きを調査した.さらに,対象の消波ブロックに付随する砂浜においてトレンチ調査を行い,掘削地点ごとの平均粒径の違いから,地点ごとの堆積しやすい砂の傾向を分析した.
この結果,ストーム襲来後に消波ブロックの陸地側に砂が堆積することや,消波ブロックは連続して建設した方が単独で建設するよりも効果が大きいこと,消波ブロック周辺では波は回り込むようにして海岸に打ち寄せること,消波ブロックに付随する砂浜では,波打ち際に近いほど粗粒砂が堆積し,遠いほど細粒砂が堆積することを明らかにした.