日本地球惑星科学連合2016年大会

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[O-02] 高校生によるポスター発表

2016年5月22日(日) 13:45 〜 15:15 ポスター会場 (国際展示場 6ホール)

コンビーナ:*原 辰彦(建築研究所国際地震工学センター)、久利 美和(東北大学災害科学国際研究所)、紺屋 恵子(海洋研究開発機構 地球環境変動領域)、成瀬 元(京都大学大学院理学研究科)、山田 耕(早稲田大学政治経済学術院)

13:45 〜 15:15

[O02-P58] 栃木県葛生地域ペルム系鍋山層の堆積環境

*増田 英敏1岩本 尚紀1 (1.海城高等学校)

キーワード:石灰岩、堆積環境

栃木県佐野市葛生地域には、足尾帯の一部であるペルム系緑色岩・炭酸塩岩類(出流層・鍋山層)が分布している。今回私たちは鍋山層の石灰岩の堆積環境を明らかにすることを目的とした研究を行った。手法としては、岩石薄片の観察のほか、石灰岩を酸で溶解させることによって含まれている化石などを抽出した。鍋山層は上部、中部、下部の3部層に区分され(柳本、1973)、鍋山層下部を構成する層状石灰岩はウミユリ、腕足動物、コケムシなどの遺骸の破片のほかに植物片などを含み、ストームなどによって他所から流入した異地性のものである可能性が高いと考えられる。また、酸処理を行うと溶け残りが多く、不純物をかなり含む。中部では石灰岩が苦灰岩化したと考えられ、元の構造が失われているため、堆積環境を示す証拠は発見できなかった。上部の塊状石灰岩は、下部に比べ不純物が少なく、密集して産するフズリナを主とするため、下部とは堆積環境を異にすると考えられる。