日本地球惑星科学連合2016年大会

講演情報

ポスター発表

セッション記号 O (パブリック) » パブリック

[O-02] 高校生によるポスター発表

2016年5月22日(日) 13:45 〜 15:15 ポスター会場 (国際展示場 6ホール)

コンビーナ:*原 辰彦(建築研究所国際地震工学センター)、久利 美和(東北大学災害科学国際研究所)、紺屋 恵子(海洋研究開発機構 地球環境変動領域)、成瀬 元(京都大学大学院理学研究科)、山田 耕(早稲田大学政治経済学術院)

13:45 〜 15:15

[O02-P59] 嵯峨野高校校有林の有する多面的機能 ー植物群落と土壌断面ー

*塩谷 瑞紀1安藤 亮介1大久保 美鈴1田中 佑奈1 (1.京都府立嵯峨野高等学校)

キーワード:里山林、微地形、土壌断面、粘土鉱物

現在、本校校有林(京都市)について様々な観点から森林機能の評価を行っている。対象となる森林は、景勝地嵐山近隣に存在する里山の一部であり、60年以上前にスギ・ヒノキが植林され、一部広葉樹への遷移が見られる。これまでに、詳細地形図、微生物活性、土壌量、鳥類、哺乳類などを評価している。

本研究では、5 x 5 mコドラート法を用いて、植生の異なる2地点の植物群落、土壌貫入強度、土壌断面の調査を行った。さらに、断面内の特徴的な層位の粘土鉱物組成を明らかにした。

校有林は、侵食箇所は少なく、安定した地表環境であった。また、土壌断面調査により、適潤性褐色森林土が確認された。一方で、粘土含量が高く、土壌貫入強度が高いことから、数10 cm以深への植物根の伸長は困難であると考えられた。多くの層状ケイ酸塩で構成され、過去においてある程度風化の進む条件下にあったと想定された。