日本地球惑星科学連合2016年大会

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[O-04] ジオパークへ行こう

2016年5月22日(日) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (国際展示場 6ホール)

コンビーナ:*渡辺 真人(産業技術総合研究所地質情報研究部門)

17:15 〜 18:30

[O04-P18] 伊豆半島ジオパーク認知度調査の実施と考察

飯田 雅人1、*太田 鉄也1吉川 馨1松本 由奈1 (1.伊豆半島ジオパーク)

キーワード:ジオパーク、認知度調査、住民

伊豆半島ジオパークは、2011年3月に推進協議会を設立後、2012年日本ジオパークネットワークに加盟し、世界ジオパークネットワークへの加盟を目標の一つに設定して活動を実施してきた。伊豆半島は、本州と伊豆半島の衝突、海底火山から大型陸上火山、単成火山など様々な火山活動と地殻変動、地形形成のストーリーを発信しており、面積2,027k㎡(海域を含む、陸域で1,585k㎡)の中に15の市と町で構成される広域のジオパークである。地域には熱心なジオガイドは存在するものの、多くの住民がジオパークに対して、どの程度の興味を感じ、どのような理解を持っているのかに関しては、これまで伊豆半島ジオパークでは、2013年12月に基本計画を策定する際にウェブ上で簡単なアンケート調査(N=350)を実施しただけであった。
今回、伊豆半島ジオパーク全体の69万人(平成22年度国勢調査)を対象にジオパークの認知度調査を実施した。本調査では約1100人の標本数を集め、対面式でアンケートを実施した。この発表では、大規模な住民アンケートの結果と、これを踏まえて今後の実践について紹介する。
設問の内容としては、「ジオパークという言葉を聞いたことがありますか。」「伊豆半島ジオパークの活動に参加したことがありますか」といった単純なものから、「伊豆半島ジオパークに関する情報は、主にどこから得ていますか」「ジオ看板を見たことがありますか」「伊豆半島ジオパークに対してどのようなことを期待しますか」といったものまで、属性以外の設問を25問と幅広く設定し、様々な角度から住民の認知度を把握するよう心がけた。
また、調査の実施にあたっては、回収の手間が発生することをあえて厭わず、高校生やジオガイドに呼びかけ、事務局員と一緒にジオパークの活動に参加してもらえるよう心がけた。
この規模の住民へのアンケート調査はおそらく日本ジオパークネットワークの中でも初試みであるから、調査の教訓を伊豆半島のみならずネットワークとしても参考になるだろうと考えられる。
調査概要:
2015年10月:伊豆半島ジオパーク推進協議会事務局でアンケート調査表を作成
2015年12月-2016年1月:地元高校生やジオガイド、事務局職員が、スーパーやショッピングセンター、駅前など人通りの多い場所で声をかけて調査票を渡し、その場で記入して回収。
2016年1月:集計を早稲田大学マニュフェスト研究所が実施。
2月:集計結果をもとに、当協議会事務局の専任研究員が分析(予定)
3月:報告書を作成(予定)