日本地球惑星科学連合2016年大会

講演情報

ポスター発表

セッション記号 O (パブリック) » パブリック

[O-04] ジオパークへ行こう

2016年5月22日(日) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (国際展示場 6ホール)

コンビーナ:*渡辺 真人(産業技術総合研究所地質情報研究部門)

17:15 〜 18:30

[O04-P45] 雪国ジオパークフォーラム in ゆざわ の開催について

*金 潔1沼倉 誠1柴田 百子1山崎 由貴子1加賀美 典明1 (1.湯沢市ジオパーク推進協議会)

キーワード:ジオパーク、豪雪、ジオパークフォーラム

ジオパークは地層、岩石、地形、火山、断層、建造物などをよく観察し、その場所の大地や生態系、人々の暮らしを一つのストーリーとして楽しく学ぶことを目的とした活動である。そのため実際に現地(ジオサイト)に行き、直接見たり触れたりすることに重きを置いている。しかし多雪地域では、冬期間に雪のため行けなくなるジオサイトも少なくなく、ジオツアーの開催が難しくなることから冬季の活動が低調になってしまう。そのため、多雪地域の多くは雪を障害であると考えており、雪をジオパーク活動に十分活用できていない。しかし雪が多いということもその地域の特色であり、地域のジオストーリーを語るうえで重要な要素の一つとなっていることが多い。また、雪がなければできないスポーツやアクティビティも存在しており、雪自体がジオパークの見どころやアピールポイントとなる可能性を秘めている。
そこでゆざわジオパークでは、多雪地域のジオパークにおける雪の位置づけや雪による災害と恵みについて話し合うフォーラムを開催した。フォーラムでは、積雪期間のジオツアーなど雪とジオパーク活動についての情報共有を図り、雪を活かしたジオパーク活動について議論した。本発表では、フォーラムの様子や議論内容について報告し、今後の開催の有無や開催の在り方について議論する。
雪国ジオパークフォーラムは2016年2月12日に開催された。フォーラムには120名を超える人が各地から参加し、雪を活用することに関する基調講演や冬のアクティビティの事例発表、雪が降らない地域出身者からの話題提供が行われた。フォーラム後には積雪期のジオツアーを考えるワークショップが行われ、約90名が参加した。雪をテーマに複数のジオパークが集まり、積雪期のアクティビティについて考え意見を交換するという試みは初めてである。積雪期に活動が低迷してしまうという悩みを抱えたジオパークは多く、今回それらジオパークに関わる人が集まり、悩みや情報を共有できたことは大きな成果であると言えるだろう。来年度の開催について、参加者からは前向きな検討を希望する声が挙げられている。