17:15 〜 18:30
[PEM03-P06] Tidal modulation of mesospheric gravity waves observed with MF radar at Poker Flat, and Tromsø
キーワード:Atmospheric Gravity Wave, Atmospheric Tide, Mesosphere
アラスカ・ポーカーフラット及びノルウェー・トロムソに設置されたMFレーダーにより中間圏から下部熱圏における中性風速データが1990年代後半以降観測されている。本研究では10年間 (1999~2008年) の上記観測データを用いて、短周期重力波活動の半日周期変動と半日潮汐波を含む背景場の関係について詳細に調べる。
まず、これまで行ってきた解析と同様、水平風速データから重力波と潮汐波の抽出を行う。ここで、潮汐波は30分平均データ5日間分からトレンドを除き、8, 12, 24時間周期の正弦波をフィッティングして振幅と位相を30分ごとに求めた。一方、1~4時間周期を持つ擾乱を短周期重力波として解析した。潮汐波とGW-KEの半日周期成分の1日コンポジット解析を各月ごとに10年分計算した結果、ポーカーフラットでは11~12月において半日潮汐が東風時、1, 2, 5~8月では東風から西風に変わる時、トロムソでは11~2月において半日潮汐が西風時、5~9月では東風時にGW-KEが最大となることがわかった (IUGG2015) 。この現象の物理メカニズムを考察した結果、夏季のポーカーフラットで見られた関係以外、重力波のクリティカルレベルフィルタリングによる減衰・砕波により説明できることが示された。今後は、夏季のポーカーフラットで見られたGW-KEと半日潮汐との位相関係及び、GW-KEの日周期成分においてクリティカルレベルフィルタリングでは説明できない現象ついてさらに解析を進め、物理メカニズムを議論したい。
まず、これまで行ってきた解析と同様、水平風速データから重力波と潮汐波の抽出を行う。ここで、潮汐波は30分平均データ5日間分からトレンドを除き、8, 12, 24時間周期の正弦波をフィッティングして振幅と位相を30分ごとに求めた。一方、1~4時間周期を持つ擾乱を短周期重力波として解析した。潮汐波とGW-KEの半日周期成分の1日コンポジット解析を各月ごとに10年分計算した結果、ポーカーフラットでは11~12月において半日潮汐が東風時、1, 2, 5~8月では東風から西風に変わる時、トロムソでは11~2月において半日潮汐が西風時、5~9月では東風時にGW-KEが最大となることがわかった (IUGG2015) 。この現象の物理メカニズムを考察した結果、夏季のポーカーフラットで見られた関係以外、重力波のクリティカルレベルフィルタリングによる減衰・砕波により説明できることが示された。今後は、夏季のポーカーフラットで見られたGW-KEと半日潮汐との位相関係及び、GW-KEの日周期成分においてクリティカルレベルフィルタリングでは説明できない現象ついてさらに解析を進め、物理メカニズムを議論したい。