17:15 〜 18:30
[PEM04-P04] Double Arc Instability in the solar corona
キーワード:Sun, solar flare, instability
太陽コロナにおけるフラックスロープの安定性は、太陽フレアやコロナ質量放出(CME)といった宇宙天気擾乱の主たる原因となる現象の発生に関連している。近年、太陽面爆発現象の原因としてトーラス不安定性がKliem & Toeroek (2006)によって提案された。しかしながら、いかにして不安定性が駆動されるのかについてはよくわかっていない。その一方で、不安定なフラックスロープを生じさせる過程のシナリオとして有名なものの一つに、Moore et al. (2001)で提案されたテザーカッティングリコネクションがある。このシナリオは強くシアした磁力線間の磁気リコネクションがダブルアーク型ループを形成し、やがて爆発現象が生じることを提案している。しかしながら、この初期段階の際に見られるダブルアーク型ループの安定性は未だに解析されていない。
本研究の目的は、ダブルアーク型電流ループの安定性を理論的に解析することである。そのため、ダブルアーク型電流ループをお互いに結合した二つの円形トーラスでモデル化し、その安定性を数値的に計算した。その結果TIとは対照的に、ダブルアーク型電流ループは一様な外部磁場の元でも不安定化しうることを見出した。この結果はダブルアーク型電流ループに対する不安定性、すなわちダブルアーク不安定性(DAI)はTIとは異なるものであることを示している。またTIの臨界の基準として用いられるdecay indexはDAIには適用できず、さらにDAIの必要条件は磁力線の半回転以上のねじれであることが分かった。DAI後の成長はフラックスロープの爆発の観測結果ともよく一致している。これらの結果は、テザーカッティングリコネクションに基づくDAIは実際に爆発現象のもとで機能し、どのように爆発現象が駆動されるのかよく説明しうる、ということを示している。
本研究の目的は、ダブルアーク型電流ループの安定性を理論的に解析することである。そのため、ダブルアーク型電流ループをお互いに結合した二つの円形トーラスでモデル化し、その安定性を数値的に計算した。その結果TIとは対照的に、ダブルアーク型電流ループは一様な外部磁場の元でも不安定化しうることを見出した。この結果はダブルアーク型電流ループに対する不安定性、すなわちダブルアーク不安定性(DAI)はTIとは異なるものであることを示している。またTIの臨界の基準として用いられるdecay indexはDAIには適用できず、さらにDAIの必要条件は磁力線の半回転以上のねじれであることが分かった。DAI後の成長はフラックスロープの爆発の観測結果ともよく一致している。これらの結果は、テザーカッティングリコネクションに基づくDAIは実際に爆発現象のもとで機能し、どのように爆発現象が駆動されるのかよく説明しうる、ということを示している。