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[PEM17-04] 単位球内部MHD流体の流れを伴う緩和状態
キーワード:磁気流体力学、自己組織化、MHD緩和、Yin-Yang-Zhong格子
磁気流体力学(magnetohydrodynamics,MHD)モデルでのプラズマの緩和理論がWoltjerとTaylorによって構築され、 実験結果の定量的な説明を含めて大きな成功を納めてきた。この理論(Woltjer-Taylor理論)では、磁気ヘリシティが保存する条件下において 磁気エネルギーと比較して磁気ヘリシティの保存性が良いという仮定の下、磁気エネルギー最小の状態が最終状態になる理論である。この最終状態では流れのエネルギーはない(つまり流れはゼロ)と仮定されている。我々は、単位球内部に閉じ込められたMHD流体の、流れのある緩和状態を計算機シミュレーションで調べた。球の境界条件として、完全導体壁境界条件、stress-free境界条件、断熱壁境界条件を採用した。この場合、全エネルギーに加えて全角運動量が系の保存量となる。 初期条件として経度方向のみのリング状のトロイダル磁場を与え、流れは全領域でゼロとした。初期状態として与えた磁場によるローレンツ力が働くことで、流れが駆動され、その後の緩和過程を観測する。レイノルズ数Reと磁気レイノルズ数RmはともにRe = Rm = 8600となった。 その結果、緩和状態では正方形の各頂点にそれぞれ渦が配置された特徴的な流れが見られた。