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[PEM19-06] かぐや衛星によって太陽風中で観測された10秒程度の磁場強度増大について
キーワード:かぐやLMAG、太陽風、磁場強度増加、10秒
月周回衛星かぐやによって太陽風中で観測された磁場データ中、磁場が穏やかな時に、10秒程度の短い時間だけ磁場強度が急に1.5~3.6倍強まる現象が発見された。2007年10月29日から2009年6月10日までに11例検出されたが、磁場方向を変えずに強度だけが強まる例と、フラックスロープのような磁場方向の回転を伴うもの、さらに複雑な磁場変化を伴うものがあった。月の固有磁場の上空では検出されず、また、同一の軌道を通ったときには再現されていなかった。月面上の太陽風の当たる側でもウェイク側でも見つかっているが、どちらかというとは昼夜境界付近で多く検出されている。衛星かぐやの高度が100kmの時も約46kmのときにも見つかっている。GEOTAIL衛星によって観測された同じ時刻の太陽風中磁場データ中を探したところ、似た波形の磁場変化は見つかったが、同じような磁場強度の増大は見られなかった。これが月起源の磁場なのか、太陽風起源の磁場構造か、それとも月と太陽風の相互作用によるものかは現時点では未解明である、