17:15 〜 18:30
[PEM19-P01] 「ひさき」衛星による惑星間空間のヘリウム分布光学観測
キーワード:惑星間空間ヘリウム、極端紫外光観測、星間風
ひさき (SPRINT-A) 衛星は長期間継続した惑星観測を行うことが主目的であるが、観測好機となる惑星が存在しない時期には惑星以外の観測も実施している。そのうちの一例が、惑星間空間からのヘリウム原子共鳴散乱光観測である。
惑星間空間には、局所星間空間(LISM)の物質が太陽圏と星間物質の相対速度による星間風により、ヘリオポーズを超えて太陽圏内に侵入している。イオン化エネルギーが高いヘリウム原子はイオン化することなく太陽近傍の0.5Au程度まで侵入することができる。その軌道は太陽重力によって曲げられ、太陽の星間風下側に密度の濃い領域を形成する。これをヘリウムコーンと呼ぶ。惑星間空間のヘリウム分布から星間風の速さと方向、星間空間ヘリウム原子の密度と温度を推定することができる。このような研究は1970年代から実施されているが、近年のIBEX衛星がより精密に観測を実施した。その結果から星間風の方向が数十年かけて徐々に変化していることが報告された(Frisch+13)。
ひさき衛星もヘリウムコーンからのヘリウム原子共鳴散乱光観測を実施した。今年は、ヘリウムコーンの密度が極大経度を含む2ヶ月間に渡り連続して観測した。惑星間空間からのヘリウム共鳴散乱光観測結果を報告し、星間風の速度方向の変化について議論する。
惑星間空間には、局所星間空間(LISM)の物質が太陽圏と星間物質の相対速度による星間風により、ヘリオポーズを超えて太陽圏内に侵入している。イオン化エネルギーが高いヘリウム原子はイオン化することなく太陽近傍の0.5Au程度まで侵入することができる。その軌道は太陽重力によって曲げられ、太陽の星間風下側に密度の濃い領域を形成する。これをヘリウムコーンと呼ぶ。惑星間空間のヘリウム分布から星間風の速さと方向、星間空間ヘリウム原子の密度と温度を推定することができる。このような研究は1970年代から実施されているが、近年のIBEX衛星がより精密に観測を実施した。その結果から星間風の方向が数十年かけて徐々に変化していることが報告された(Frisch+13)。
ひさき衛星もヘリウムコーンからのヘリウム原子共鳴散乱光観測を実施した。今年は、ヘリウムコーンの密度が極大経度を含む2ヶ月間に渡り連続して観測した。惑星間空間からのヘリウム共鳴散乱光観測結果を報告し、星間風の速度方向の変化について議論する。