[S-GD22] 重力・ジオイド

[SGD22-03] 御嶽山における重力観測（キャンペーン絶対及び連続相対）

*田中 俊行¹、本多 亮¹ (1.公益財団法人地震予知総合研究振興会東濃地震科学研究所)

キーワード：重力測定、降水量、大気補正、火山

東濃地震科学研究所は2004年より御嶽山山頂から南東約10km周辺で絶対重力測定を継続してきた。当初は群発地震域起源の重力変化検出が目的だったため、山頂直下の質量変化検出に適した観測ではなかった。しかし、2014年の噴火を受けて、観測拠点を山頂に近づけるとともに、バイブリッド観測や相対重力計連続観測を開始した。現時点では火山活動由来の明瞭なシグナルを検出できていないが、数日間の累積降雨量と絶対重力キャンペーン観測値との関係、高地における大気補正、など火山活動の重力モニタリングにおいて重要な知見を蓄積しつつある。これらを踏まえ、講演では、バネ式相対重力連続観測と絶対重力キャンペーン観測という、機動力重視の観測手法の高度化についての試みを紹介する。
謝辞：本研究は宮城洋介氏（防災科研）、名大地震火山研究センターの皆様（古本宗充、鷺谷威、奥田隆、堀川信一郎の各氏）に観測協力を頂いた。三岳教育事務所、御岳ゴルフ＆リゾートホテル、株式会社御嶽リゾートの皆様には、観測点の便宜を図って頂いた。