15:00 〜 15:15
[SGL37-06] 炭層に挟在する凝灰岩中のジルコンのSHRIMP U-Pb年代から求めた石狩炭田および釧路炭田の形成年代とその比較
キーワード:石狩炭田、釧路炭田、SHRIMPジルコンU-Pb年代
炭田の堆積環境は陸域であるため、微化石による年代層序確立には限界があった。陸域の堆積物に認められる渦鞭毛藻による年代層序はその時間分解能が高くはない.またフィッショントラック年代も同様に時間分解能の限界があった.今回、炭層中に薄層として認められる酸性凝灰岩からジルコンを分離し、SHRIMP年代測定を行い、炭層の形成年代を明らかにした.年代測定試料は、美唄市三美炭鉱の露天掘りで石狩層群美唄層から、また釧路コールマイン坑内で浦幌層群春採層から採取した.
釧路炭田浦幌層群春採層からは、39.54±0.56Ma、また石狩炭田石狩層群美唄層からは43.52±0.41 Maの年代を得た.
浦幌層群天寧層中の凝灰岩からは39.87±0.35 Maの年代が片桐ほか(2015)により報告されている.また浦幌層群留真層中に挟まれるベントナイト質凝灰岩から38.0 Maのフィッショントラック年代が報告されている(木村・辻, 1990) .
今回報告する年代は炭層中に挟在される凝灰岩から年代を得ており、北海道の石狩炭田と釧路炭田の形成年代を明確にすることができた.
石狩炭田の形成年代は釧路炭田の形成年代よりも4百万年古い.その年代差の意義、堆積盆形成時の後背地についての議論の結果についても報告する.
文献:
片桐貴浩・成瀬元・平田岳史(2015) 浦幌層群の堆積相と年代:北海道の古第三紀テクトニクスへの示唆.日本堆積学会2015年つくば大会プログラム・講演要旨、39.
木村勝弘・辻喜弘(1990)堆積盆の生成発展過程の研究.石油開発技術センター年報、10-14.
釧路炭田浦幌層群春採層からは、39.54±0.56Ma、また石狩炭田石狩層群美唄層からは43.52±0.41 Maの年代を得た.
浦幌層群天寧層中の凝灰岩からは39.87±0.35 Maの年代が片桐ほか(2015)により報告されている.また浦幌層群留真層中に挟まれるベントナイト質凝灰岩から38.0 Maのフィッショントラック年代が報告されている(木村・辻, 1990) .
今回報告する年代は炭層中に挟在される凝灰岩から年代を得ており、北海道の石狩炭田と釧路炭田の形成年代を明確にすることができた.
石狩炭田の形成年代は釧路炭田の形成年代よりも4百万年古い.その年代差の意義、堆積盆形成時の後背地についての議論の結果についても報告する.
文献:
片桐貴浩・成瀬元・平田岳史(2015) 浦幌層群の堆積相と年代:北海道の古第三紀テクトニクスへの示唆.日本堆積学会2015年つくば大会プログラム・講演要旨、39.
木村勝弘・辻喜弘(1990)堆積盆の生成発展過程の研究.石油開発技術センター年報、10-14.