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[SSS27-P09] 2012年1月28日に丹沢山地下において発生したM5.5の地震に見られたNon-DC成分の成因について
キーワード:丹沢山地、発震機構解、CLVD成分、モーメントテンソルインバージョン、震源時間関数
丹沢山地は常時地震活動が活発な地域として知られており、その東西で発生メカニズムが異なると考えられている。西丹沢においては伊豆の衝突の影響による地震が発生し、東丹沢においてはフィリピン海プレートの沈み込みに伴う影響により地震が発生している[Yukutake et al. 2012]。特に西丹沢ではこれまでにマグニチュード(M) 5以上の地震が幾度となく発生していて、その多くは前震を伴い、発震機構解は本震のそれとは異なっているという特徴がある。前震が発生する理由については様々な議論がなされており、まだ決定的な結論には至っていない。2012年1月に西丹沢において活発化した地震活動ではその本震、及び前震においてNon-DC成分であるCLVD成分が卓越していることが確認され,同程度のマグニチュードの余震においてはそれらの成分はほとんど見られなかった。これらの発震機構を理解することは、前震を伴う地震の発生場を明らかにする上で非常に重要であると考える。
本研究ではそれらの発震機構を明らかにしCLVD成分の成因について考えていくことを目的として、モーメントテンソル解析と震源時間関数解析を行った。本研究における主な結論について以下に、まとめる。震源位置の誤推定、観測点依存などの様々な角度から検証したが、それらのいずれも見せかけのCLVDを表す原因とは考えられなかった。震源時間関数解析においてはパルス状のものではない複雑な形状が得られ、丹沢山地下における複雑な断層帯の存在が示唆された。上述のような結果からCLVD成分の成因としては複雑な断層帯の存在による複数の断層破壊が関連している可能性が高いことが示せた。本発表ではさらにモーメントテンソル解の時空間変化を明らかにし、丹沢山地下における複雑な断層帯と地震活動ついて議論したいと考える。
本研究ではそれらの発震機構を明らかにしCLVD成分の成因について考えていくことを目的として、モーメントテンソル解析と震源時間関数解析を行った。本研究における主な結論について以下に、まとめる。震源位置の誤推定、観測点依存などの様々な角度から検証したが、それらのいずれも見せかけのCLVDを表す原因とは考えられなかった。震源時間関数解析においてはパルス状のものではない複雑な形状が得られ、丹沢山地下における複雑な断層帯の存在が示唆された。上述のような結果からCLVD成分の成因としては複雑な断層帯の存在による複数の断層破壊が関連している可能性が高いことが示せた。本発表ではさらにモーメントテンソル解の時空間変化を明らかにし、丹沢山地下における複雑な断層帯と地震活動ついて議論したいと考える。