日本地球惑星科学連合2016年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-TT 計測技術・研究手法

[S-TT54] 合成開口レーダー

2016年5月22日(日) 10:45 〜 12:15 A05 (アパホテル&リゾート 東京ベイ幕張)

コンビーナ:*宮城 洋介(防災科学技術研究所)、山之口 勤(一般財団法人 リモート・センシング技術センター)、森下 遊(国土交通省国土地理院)、座長:石塚 師也(公益財団法人 深田地質研究所)、山之口 勤(一般財団法人 リモート・センシング技術センター)

11:00 〜 11:15

[STT54-08] InSARによる永久凍土地帯の地盤変動の検出:予備的結果

*古屋 正人1飯尾 研人2 (1.北海道大学大学院理学研究院地球惑星科学部門、2.北海道大学大学院理学院自然史科学専攻)

キーワード:永久凍土、InSAR、サーモカルスト、地盤沈下、電離層

ロシアのヤマル半島において、2014年6月にカルデラのような「陥没地形」が発見された。シベリア北部のような永久凍土地帯ではサーモカルストと呼ばれる窪地あるいは融解湖が知られており、多くは永久凍土の融解に伴う沈降によるものと考えられている。融解湖の拡大あるいは縮小が光学衛星画像の解析から調べられたことはあるが、永久凍土の融解そのものは現場観測が困難であることや、対象地域そのものが広大でもあり、現在どこで融解が進行しているかなどは明らかになっていない。Liu et al (2015, JGR-ES)は、InSARを用いて、永久凍土融解に伴う地盤沈下を検出し、そのようなプロセスが捉えられることを示した。
われわれは予備的解析として、ロシアのヤマル半島において、ALOS/PALSARのデータによるInSARを用いて、地盤変動の検出を試みた。予備的結果などについて議論する。