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[SVC47-P10] 浅間山における火山ガス(二酸化硫黄放出量)の推移
キーワード:浅間山、二酸化硫黄、地震波形、噴煙
浅間山では火山活動の監視を目的に2002年7月から火山ガス(二酸化硫黄放出量)の観測を行っている。これまでに観測された火山ガスのデータから過去の噴火事例(2002年6月~2004年4月、2004年5月~2005年11月、2008年8月~2009年7月、2015年5月~)と非噴火時における火山ガスのデータの推移と火山性地震、噴煙量の関係について調査を行った。火山性地震については地震波形タイプの分類からの調査も試みた。
火山ガスの増加と火山活動の活発化は知られているところであるが、昨年(2015年)の噴火時に観測された火山ガスのデータと地震波形タイプ別の地震回数との関連を調査してみたところ、BL型(低周波)地震回数と火山ガスの増加には相関がみられる結果となった。また、噴煙量も火山ガスの増加に伴って増えていることが分かった。他の噴火事例についても同様な調査を行ったところ、2008年、2009年の噴火では2015年と似た傾向がみられた。しかし、2003年、2004年の噴火では地震回数、噴煙量ともに相関が低い結果となり、火山ガスが増えたとしてもBL型地震回数や噴煙量は増加しない場合が多くみられた。(fig.1)更に火山ガスの放出に先立って発生がみられるVLP型(傾斜変動を伴う超長周期振動)地震について、火口西観測点(東京大学)の観測データを使用して火山ガスとBL型発生回数の関連をみると緩やかな相関がみられた。しかし、VLP型地震の発生が少ない場合でも火山ガスが多い事例も数例みられた。一方、非噴火時ではBL型の地震回数が増加した場合、火山ガスは多くても2000トン/日程度で止まることが分かった。
これらから、火山ガスの増加は噴火の可能性を示す一つの観測データと考えられるが、BL型の地震回数や噴煙量との相関が高い事例とそうでない事例があることが分かった。これは火山ガスの放出時にBL型地震などを伴わない場合、地震ごとに火山ガスの放出量が変動することなどが考えられる。このため火山ガスの放出過程を解明するためは更に調査が必要と考える。
火山ガスの増加と火山活動の活発化は知られているところであるが、昨年(2015年)の噴火時に観測された火山ガスのデータと地震波形タイプ別の地震回数との関連を調査してみたところ、BL型(低周波)地震回数と火山ガスの増加には相関がみられる結果となった。また、噴煙量も火山ガスの増加に伴って増えていることが分かった。他の噴火事例についても同様な調査を行ったところ、2008年、2009年の噴火では2015年と似た傾向がみられた。しかし、2003年、2004年の噴火では地震回数、噴煙量ともに相関が低い結果となり、火山ガスが増えたとしてもBL型地震回数や噴煙量は増加しない場合が多くみられた。(fig.1)更に火山ガスの放出に先立って発生がみられるVLP型(傾斜変動を伴う超長周期振動)地震について、火口西観測点(東京大学)の観測データを使用して火山ガスとBL型発生回数の関連をみると緩やかな相関がみられた。しかし、VLP型地震の発生が少ない場合でも火山ガスが多い事例も数例みられた。一方、非噴火時ではBL型の地震回数が増加した場合、火山ガスは多くても2000トン/日程度で止まることが分かった。
これらから、火山ガスの増加は噴火の可能性を示す一つの観測データと考えられるが、BL型の地震回数や噴煙量との相関が高い事例とそうでない事例があることが分かった。これは火山ガスの放出時にBL型地震などを伴わない場合、地震ごとに火山ガスの放出量が変動することなどが考えられる。このため火山ガスの放出過程を解明するためは更に調査が必要と考える。