日本地球惑星科学連合2016年大会

講演情報

ポスター発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-VC 火山学

[S-VC47] 活動的火山

2016年5月24日(火) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (国際展示場 6ホール)

コンビーナ:*青木 陽介(東京大学地震研究所)、前田 裕太(名古屋大学)

17:15 〜 18:30

[SVC47-P41] 薩摩硫黄島硫黄岳の硫黄チムニー形成機構

*古川 涼子1山中 寿朗1大岩根 尚2村山 雅史3千葉 仁4 (1.岡山大学大学院自然科学研究科、2.鹿児島県三島村、3.高知大学海洋コア総合研究センター、4.岡山大学理学部地球科学科)

薩摩硫黄島の硫黄岳は,日本で最も活動的な火山の一つである。噴気孔の多くは,至る所で活発で,噴気孔周辺には多量の元素状硫黄が析出している。したがって,山の斜面の大部分は黄色である。さらに,900℃の非常に高温な噴気孔が山頂火口で観察され,このような高温噴気孔に接近できる珍しい場所である。本火山のもう一つの特徴として,噴気孔の上に元素状硫黄のみで作られたチムニーの存在が挙げられる。チムニーのいくつかは1mを超えて成長しており,そのような硫黄チムニーは,世界中でめったに報告されていない。本研究では,噴気孔上にある硫黄チムニーがいかに形成されたか探ることを目的とする。さらに,我々は,硫黄堆積物と噴気ガスの硫黄同位体組成をもとに,火山の物理化学的な状態について議論する。