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[SVC48-P21] 中米・エルサルバドル、イロパンゴカルデラ起源のテフラと噴火年代
キーワード:TB4テフラ、大規模カルデラ噴火、火山ガラスの化学組成分析
中米・エルサルバドル、イロパンゴカルデラ起源の珪長質テフラ、TBJ、TB2、TB3、および、TB4について、偏光顕微鏡観察とEPMA分析から、それぞれの鉱物組成と火山ガラスの化学組成を明らかにした。その結果、4つのテフラは互いに類似した特徴を示す一方、火山ガラスの化学組成のわずかな差異から、それぞれを判別できる可能性が見いだされた。一方、イロパンゴカルデラの約80km北西にあるサンタアナ火山周辺では、サンタアナ火山起源のスコリア層の間にLa Periquera ash、El Refugio ash と呼ばれる細粒火山灰が知られていたが、これらの鉱物組成と火山ガラスの化学組成を分析したところ、それぞれTB2およびTB4に対比されることが明らかとなった。これらのテフラは、これまでおよそ7000年前、30-45kaと推定されていたことから、イロパンゴカルデラは過去4万年程度の間に4回の珪長質テフラの噴火を生じてきたと推定される。