日本地球惑星科学連合2016年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 U (ユニオン) » ユニオン

[U-05] Future Earth - 持続可能な地球へ向けた統合的研究

2016年5月22日(日) 15:30 〜 17:00 301B (3F)

コンビーナ:*氷見山 幸夫(北海道教育大学名誉教授)、岡本 耕平(名古屋大学大学院環境学研究科地理学講座)、安成 哲三(総合地球環境学研究所)、植松 光夫(東京大学大気海洋研究所)、谷口 真人(総合地球環境学研究所)、座長:氷見山 幸夫(北海道教育大学名誉教授)

15:45 〜 16:00

[U05-08] 日本が取り組むべきフューチャー・アースの国際的優先研究テーマの抽出及び研究開発のデザインに関する研究

★招待講演

*谷口 真人1マレー ハイン1大西 有子1西村 武司1蛯名 邦禎2伊藤 真之2鶴田 宏樹3近藤 康久1安成 哲三1 (1.総合地球環境学研究所、2.神戸大学大学院人間発達環境学研究科、3.神戸大学連携創造本部)

キーワード:フューチャー・アース、優先研究課題、トランスディシプリナリー

総合地球環境学研究所Future Earth推進室では、科学技術振興機構(JST)社会技術研究センター(RISTEX)によるフューチャー・アース構想の推進事業の委託研究として、日本が取り組むべき国際的優先テーマの抽出及び研究開発のデザインに関する調査研究を実施している。フューチャー・アース(Future Earth)構想は、2012 年のRIO+20 を機に、国際科学会議(ICSU)等を中心として提唱され、これまでの地球環境研究の国際プログラム(GEC: Global Environmental Change Programmes)の統合と、持続可能な社会に関する研究(SDGS: Sustainable Development Goals)の2つの流れを組み、グローバルな持続可能社会の構築を目指して行う10年計画の国際的な地球環境研究プログラムであり、2014年に開始された。課題の収集、抽出及び評価軸の設定においては、自然科学、人文学・社会科学の研究者に加え、社会各層のステークホルダーとの協働に基づく研究のCo-Design、Co-production、Co-Delivery による知の共創(トランスディシプリナリー研究、以下TD研究)を基本として進める。フューチャー・アースはSRA(Strategic Research Agenda)2014を発表したが、本研究は、日本において優先的に研究されるべき研究課題やテーマ群(JSRA: Japan Strategic Research Agenda)を抽出することを目的として行うものであり、これまでに、産業、行政、市民、研究者からインタビューやアンケートにより、研究課題の収集を進めてきた。これらの研究課題の優先付けと、日本が取り組むべきテーマ群の抽出を、有識者によるワークショップにて実施し、 フューチャー・アースに関する日本の優先研究課題の抽出をおこなう。また、日本の強みとTD研究の適応性を判断するための評価軸を検討し設定する。これらを用いて、日本が世界においてイニシアティブを発揮できるテーマ群と、TD研究として取り組むべきテーマ群を抽出し、さらに日本及びアジアにおける研究成果として波及効果が高いと思われるテーマ群の抽出も行う。