14:30 〜 14:45
[ACG34-04] 北太平洋の海霧の気候変動に伴う変化
キーワード:海霧、中緯度、気候変動、大気海洋相互作用、CMIP5
海霧は、中緯度海洋上で頻繁に発生し、また、大気と海洋が接する場所で発生するため、中緯度大気海洋相互作用が最も直接的に現れる現象の一つである。北太平洋の海霧のほとんどは、冷たい海洋上を温かい南風が吹く際に、暖気に含まれる水蒸気が海面によって冷やされて凝結することで生じる移流霧である。本発表では、気候変動に伴い、この海霧分布がどのように変化するか、及び、そのメカニズムについて、CMIP5マルチモデルデータ(ただし、SSTを与えた大気モデルシミュレーションの結果)を用いて明らかにした結果を報告する。
調査の結果、北太平洋の高気圧の変化と、北太平洋の海霧分布の変化には、極めて明瞭な関係があることが示された。例えば、SSTを上昇させた場合には、北太平洋の高気圧は弱化し、それに伴い、北太平洋西部では南風が弱まることで海霧が減少し、東部では南風が強まることで海霧が増加する(Fig. 1)。CMIP5のほとんど全てのモデルでこうした変化は一致しており、信頼性は非常に高いと言える。余裕があれば、SSTを変えずに二酸化炭素を増加させた理想化した気候状態における海霧の変化についても合わせて議論する。
調査の結果、北太平洋の高気圧の変化と、北太平洋の海霧分布の変化には、極めて明瞭な関係があることが示された。例えば、SSTを上昇させた場合には、北太平洋の高気圧は弱化し、それに伴い、北太平洋西部では南風が弱まることで海霧が減少し、東部では南風が強まることで海霧が増加する(Fig. 1)。CMIP5のほとんど全てのモデルでこうした変化は一致しており、信頼性は非常に高いと言える。余裕があれば、SSTを変えずに二酸化炭素を増加させた理想化した気候状態における海霧の変化についても合わせて議論する。