日本地球惑星科学連合2018年大会

講演情報

[EE] 口頭発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-CG 大気水圏科学複合領域・一般

[A-CG36] 衛星による地球環境観測

2018年5月24日(木) 15:30 〜 17:00 国際会議室(IC) (幕張メッセ国際会議場 2F)

コンビーナ:沖 理子(宇宙航空研究開発機構)、本多 嘉明(千葉大学環境リモートセンシング研究センター)、高薮 縁(東京大学 大気海洋研究所、共同)、松永 恒雄(国立環境研究所地球環境研究センター/衛星観測センター)、Allen HL Huang (University of Wisconsin Madison)、座長:本多 嘉明

16:05 〜 16:20

[ACG36-27] SLCPイメージング分光計(APOLLO, uvSCOPE)

★招待講演

*笠井 康子1大気化学会 大気環境衛星検討会委員会2 (1.情報通信研究機構 テラヘルツ研究センター、2.日本大気化学会)

キーワード:SLCP、大気汚染、衛星

短寿命気候汚染物質SLCP は大気汚染と気候変動の双方に複雑に関係している.CO2と比較し削減効果が短期的に得られるため,地球温暖化対策の新たな手法として,国際的な取り組みが始まっている.また,WHOレポートによると,大気汚染に起因する死亡者数は世界で370万人程度と報告されている.これは交通事故死者数の約3倍に相当し [世界保健機関(WHO), 2014],ますます深刻さは増している.本ミッションの目的はSLCP排出削減に向けたインベントリ把握である.SLCPは排出源が局所的であり,実態把握のためには高水平分解能の観測が必要となる.従来と比較したミッションの特徴は,低軌道からの観測による水平分解能の向上(目標:水平分解能1-2km)と,UV/VIS/SWIR+MIR+MW分光観測シナジーによる地上付近SLCP物質(特に健康被害に影響のあるオキシダント)の検出である.これにより、高精度で確度の高いSLCPインベントリ実態把握が実現する。(SLCP: short-lived climate pollutants:対流圏O3, NO2, CH4, CO, Aerosol(PM2.5)など)