日本地球惑星科学連合2018年大会

講演情報

[JJ] 口頭発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-CG 大気水圏科学複合領域・一般

[A-CG45] 気候変動への適応とその社会実装

2018年5月21日(月) 09:00 〜 10:30 301B (幕張メッセ国際会議場 3F)

コンビーナ:石川 洋一(海洋研究開発機構)、渡辺 真吾(国立研究開発法人海洋研究開発機構)、大楽 浩司(防災科学技術研究所)、座長:石川 洋一(海洋研究開発機構)、渡辺 真吾(海洋研究開発機構)、大楽 浩司(防災科学技術研究所)

10:15 〜 10:30

[ACG45-06] 海洋過去・将来予測計算結果を用いた日本沿岸海域ダウンスケーリングの予備的実験

*西川 史朗1若松 剛2田中 裕介1坂本 圭3辻野 博之3石川 洋一1 (1.海洋研究開発機構、2.ナンセン環境リモートセンシングセンター、3.気象庁気象研究所)

キーワード:海洋ダウンスケーリング、日本沿岸海域、海洋過去・将来予測シミュレーション

SI-CATプロジェクト(気候変動適応技術社会実装プログラム,文部科学省)において、我々は北太平洋モデル(100E-75W, 15S-70N, 10km水平解像度, 以下10kmモデル)と日本沿岸海域モデル(122.6E-150E, 23.7N-47.5N, 2km水平解像度, 以下2kmモデル)の2つの海洋モデルの開発を行い、北太平洋海域の100年におよぶ複数ケースの過去・将来予測計算およびそれを用いた日本沿岸海域のダウンスケーリング計算を行う課題に取り組んでいる。前者(10kmモデル)では、CMIP5のいくつかのモデルによる歴史/RCP実験およびJRA55再解析データを外力として用いることで、複数ケースで1960-2100年のシミュレーションを行っている。後者(2kmモデル)では、そのシミュレーション結果から10-20年程度の期間をいくつかピックアップし海洋過去・将来予測結果を日本沿岸海域でダウンスケーリング計算を行うこととしている。本発表は、後者における過去・将来予測結果のダウンスケーリング実験の予備的結果を紹介する。ダウンスケーリング結果における日本沿岸海域の重要な海洋構造(例えば、黒潮・親潮、表層・亜表層の水温・塩分構造など)の再現性を長期海洋再解析データ(FORA)や親モデル結果などとの比較することで調査する。また、過去・将来予測の異なる期間を比較することで、日本沿岸海域における気候変動(温暖化)のインパクトの沿岸における詳細を調べる予定である。