[AOS13-P03] Pre-YMCとYMC期間中のMJO通過に伴うスマトラ西方沖縁辺海の混合層変動
キーワード:海洋混合層、マッデンジュリアン振動
海洋地球研究船「みらい」による観測航海(Pre-YMC [Years of the Maritime Continent]: MR15-04 and YMC: MR17-08)によって観測されたMJO (Madden Julian Oscillation)の通過前後におけるスマトラ西方沖の縁辺海における混合層変動を調べた。MR15-04航海では、MJO通過前における表層20mまでの塩分成層が非常に強く、混合層深度は10m以下で極めて浅かった。その浅い混合層深度は、0.1 psu/mを超える表層の極めて強い塩分成層のためMJOに伴う強風によってさえも深まりにくかった。それに対して、MR17-08航海では、より強いMJOの強風によって、MR15-04航海に比べると20-100 mの層が比較的よく混合しており、混合層深度は地表面加熱の日変化によって激しく変動していた。MR15-04とMR17-08における混合層変動の違いは、海面水温変動傾向に違いをもたらし、MJO通過時における大気海洋相互作用過程を変化させると考えられる。