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[BBG02-02] 炭素循環:地球はなぜハビタブル惑星になったのか?
キーワード:ハビタブルプラネット、炭素循環、地球生命史
地殻表層に残され石灰岩の総量をCO2ガスに換算すると100気圧に相当する。石灰岩の他にも、表層の植物、動物、菌類ほかの微生物、化石燃料(石油、石炭、天然ガス)、地球史を通じて生じた堆積岩中に閉じ込められた有機物(ケロジェン)の量をもとに、CO2ガスに換算するとその総量は約300気圧に相当する。そのため、地球誕生時には、300気圧のCO2が地球大気として存在していた一般的に考えられている。しかし、一方では、CO2分圧は5気圧以下でなければ温室効果によって金星化することが指摘されている。地球はどのようにして金星化を免れ、ハビタブル惑星となったのか?
それを説明するのがABELモデルである。ABELモデルは、原始地球は大気・海洋成分を持たない裸の惑星として45.3億年前に生まれたあと、43.7億年前から1.7億年の間続いたABEL爆撃によってはじめて大気・海洋成分を得たとする地球の二段階形成モデルである。大気海洋成分が徐々に付加され、海洋が形成されるとプレートテクトニクスが機能し始めた。その結果、炭酸塩鉱物として固定された炭素は、海溝からマントルに沈み込み地球深部へと運ばれた。このようなプロセスを通して、表層のCO2分圧は5気圧を超えることなく次第に増加していったため、地球は金星化を免れたと考えられる。
地球深部に運ばれた炭素は、火山ガスとして再び地球表層へ戻るが、表層に循環した二酸化炭素は、独立栄養生物の光合成によって有機炭素として固定される。そして、有機物が堆積物として固定され埋没すると、温室効果ガスではなくなる。このようなプロセスが、冥王代以降40億年にわたって続き、地球を生命存在可能惑星として維持した原因である。地球が太陽系の他の岩石惑星とは異なる運命をたどった理由は、我々生命体が、大気炭素を消費しつづけて、堆積物の中に固定して惑星環境を守り続けたに他ならない。
それを説明するのがABELモデルである。ABELモデルは、原始地球は大気・海洋成分を持たない裸の惑星として45.3億年前に生まれたあと、43.7億年前から1.7億年の間続いたABEL爆撃によってはじめて大気・海洋成分を得たとする地球の二段階形成モデルである。大気海洋成分が徐々に付加され、海洋が形成されるとプレートテクトニクスが機能し始めた。その結果、炭酸塩鉱物として固定された炭素は、海溝からマントルに沈み込み地球深部へと運ばれた。このようなプロセスを通して、表層のCO2分圧は5気圧を超えることなく次第に増加していったため、地球は金星化を免れたと考えられる。
地球深部に運ばれた炭素は、火山ガスとして再び地球表層へ戻るが、表層に循環した二酸化炭素は、独立栄養生物の光合成によって有機炭素として固定される。そして、有機物が堆積物として固定され埋没すると、温室効果ガスではなくなる。このようなプロセスが、冥王代以降40億年にわたって続き、地球を生命存在可能惑星として維持した原因である。地球が太陽系の他の岩石惑星とは異なる運命をたどった理由は、我々生命体が、大気炭素を消費しつづけて、堆積物の中に固定して惑星環境を守り続けたに他ならない。