日本地球惑星科学連合2018年大会

講演情報

[EE] Eveningポスター発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-AS 大気科学・気象学・大気環境

[A-AS01] 高性能スーパーコンピュータを用いた最新の大気科学

2018年5月20日(日) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 7ホール)

コンビーナ:瀬古 弘(気象研究所)、小玉 知央(独立行政法人海洋研究開発機構)、滝川 雅之(独立行政法人海洋研究開発機構、共同)、三好 建正(理化学研究所計算科学研究機構)

[AAS01-P10] ひまわり8号高頻度大気追跡風とLETKFを用いて再現した平成29年7月の九州北部豪雨

*瀬古 弘1,3國井 勝2下地 和希2 (1.気象研究所、2.気象庁、3.海洋研究開発機構)

キーワード:データ同化、高頻度大気追跡風、豪雨

平成27年7月に正式運用を始めたひまわり8号は,0.5~2km という格段に増加した水平分解能で,フルディスクを10 分毎,日本周辺を2.5 分毎という高頻度で観測をしている.これらの高頻度な画像で捉えた雲などの移動から高密度な水平風分布を高頻度に得ることができる.水平風は水蒸気の輸送量に影響を与えるため,同化して数値モデルの初期値を改善することができれば,集中豪雨の降水量の予測精度の向上が期待できる.また,本報告では同化システムに局所アンサンブル変換カルマンフィルタ(LETKF)を用いたため、予報誤差内の複数の予測を得ることができた。メンバー間で降水帯や環境を比較することにより、豪雨の発生や組織化に寄与した要因も得ることができる。
今回は,平成29年7月に発生した九州北部豪雨に対するひまわり8号の大気追跡風のインパクトを紹介し,再現されたメンバー間の比較で得られた豪雨の環境と降水量等の関係を報告する.