日本地球惑星科学連合2018年大会

講演情報

[EJ] Eveningポスター発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-AS 大気科学・気象学・大気環境

[A-AS06] 大気化学

2018年5月23日(水) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 7ホール)

コンビーナ:岩本 洋子(広島大学 生物圏科学研究科)、中山 智喜(長崎大学 大学院水産・環境科学総合研究科)、豊田 栄(東京工業大学物質理工学院、共同)、江口 菜穂(Kyushu University)

[AAS06-P14] 能登地域における大気エアロゾル粒子の磁気測定

*土屋 望1川崎 一雄2加藤 祥生1松木 篤3 (1.金沢大学大学院自然科学研究科、2.富山大学大学院理工学研究部、3.金沢大学環日本海域環境研究センター)

キーワード:環境磁気、エアロゾル、黄砂、重金属

大気中に浮遊しているエアロゾル粒子のなかには健康影響を引き起こすものがあり、その危険性が指摘されている。健康影響の指標として、しばしばSPMやPM2.5などが用いられるが、これらの値は単純な重量濃度であるため、黄砂やばい煙などの健康影響が懸念される成分だけでなく、海塩粒子のように健康への悪影響が少ないと考えられる成分も反映する。そのため、より健康影響に直結する成分の指標が必要とされている。しかし、エアロゾル粒子の元素濃度分析のためには多大な時間と労力を要するため、連続測定は不可能である。本研究では、簡易的な健康影響の指標としての連続測定の実現可能性が期待できる磁気測定に着目する。
磁気測定は、迅速に非破壊で行える高感度の測定法であり、しばしば人為汚染物質中に含有される磁性粒子の量および種類を特定することができる。都市部のサンプルに適応した報告例はあるものの、汚染の程度が低い遠隔地域の大気エアロゾル粒子サンプルについて磁気測定を行った例はなく、越境大気汚染が検出可能であるかは示されていない。本研究では、越境汚染の観測に適した能登地域において捕集したフィルタサンプルに磁気測定を応用し、基礎データを得るとともに、エアロゾル粒子の健康影響の指標としての磁気データの実用性を評価することを目的として調査を行った。
能登地域において2014年8月から2016年9月までの期間に1週間ごとに捕集した93のフィルタサンプルについて、磁気特性を調査した。本発表では、段階的な等温残留磁化獲得実験および交流消磁実験、低温磁気測定実験によって得られた結果について報告する。