[MGI25-P04] 改良型Minimum eroded value 法による過去の表層崩壊地形の検出 山口県防府地域への適用事例
キーワード:表層崩壊、DEM、GIS、Minimum Eroded Value、接峰面
地すべりや崩壊地形を認識することは土砂災害を予測するうえで基礎的で重要な情報を提供する。小規模な表層崩壊の地形は数が膨大なため、肉眼で識別するには多大の労力を要することから、航空機レーザー測量による地形データから自動抽出する技術を開発することが重要な課題となる。本研究では、Cooley (2015) のMinimum Eroded Valueの計算方法を改良して2009年に多数の崩壊が発生した防府地域に適用し、表層崩壊地形の検出を試みた。Cooley (2015)の方法では、尾根線を結合することで原地形を復元するが、小規模な表層崩壊が発生する斜面では尾根線が不明瞭なことが多いため、本研究では谷型の曲率を示すエリア内の点を除外してTINによるサーフェース計算を実行することで原地形を復元することを試みた。この方法では、曲率を計算する際の格子間隔を変えることで、異なるサイズの地滑りや崩壊地形を検出することができる。防府地域において様々な格子サイズで崩壊地の検出を試みた結果、2mサイズの格子が崩壊地の検出に最も適していると推定された。