日本地球惑星科学連合2018年大会

講演情報

[JJ] Eveningポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-GI 地球科学一般・情報地球科学

[M-GI25] 山岳地域の自然環境変動

2018年5月22日(火) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 7ホール)

コンビーナ:鈴木 啓助(信州大学理学部)、苅谷 愛彦(専修大学文学部環境地理学科)、奈良間 千之(新潟大学理学部理学科、共同)、佐々木 明彦(国士舘大学文学部史学地理学科 地理・環境コース)

[MGI25-P11] ケニア山のチンダル氷河における近年の氷河変動とデブリ地形の形成

*奈良間 千之1大谷 侑也2水野 一晴2 (1.新潟大学理学部理学科、2.京都大学大学院文学研究科)

キーワード:チンダル氷河、デブリ地形、地中レーダー

ケニア山に位置するチンダル氷河は,1919~1994年までの75年間に高度で80m,距離で300m後退した(水野,1995).その変化は,1958~1984年 の26年間で75m後退し,1984~1992年の8年間で23m後退しており,後退速度は前半が2.9m/yr (Coe, 1967; Spence 1989),後半が2.9m/yrであり,ほぼ等速度で後退している.氷河前面には,この後退時に形成された埋没氷を含むデブリ地形が形成されている.地中レーダー探査によって内部構造を調べたところ,2.5mの厚さのデブリ地形であり,氷河の後退時にデブリと氷を堆積した.このデブリ地形は,1984年の後退箇所で1か所で形成されているにすぎず,氷河の停滞時に堆積したものと考えられる.