日本地球惑星科学連合2018年大会

講演情報

[JJ] Eveningポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS21] 南北両極のサイエンスと大型研究

2018年5月24日(木) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 7ホール)

コンビーナ:中村 卓司(国立極地研究所)、杉本 敦子(北海道大学 北極域研究センター)、杉山 慎(北海道大学低温科学研究所、共同)、野木 義史(国立極地研究所)

[MIS21-P03] 両極海域の地質・古海洋大型研究の可能性

*山本 正伸1池原 実2原田 尚美3菅沼 悠介4板木 拓也5朝日 博史6 (1.北海道大学大学院地球環境科学研究院、2.高知大学海洋コア総合研究センター、3.海洋研究開発機構、4.国立極地研究所、5.産業技術総合研究所、6.韓国極地研究所)

キーワード:極域海洋、古環境、地質

北極海と南大洋は新生代の全球気候変動にとって重要な影響をもつ鍵となる海域である.近年の北極海を取り巻く環境は温暖化を含め著しい変貌をとげており,その将来予測が急務となっている.今後の研究においては,新生代寒冷化の進行経緯,過去の温暖期における海氷分布状況,ベーリング海峡の気候的意義,極北文化と気候変動との関係を明らかにしてゆくことが特に重要である.南大洋は熱や淡水,炭素,栄養塩などを全海洋へ再配分することから,気候システムの重要な役割を持っている.南極大陸の氷床形成と南大洋での海氷変動もまた,地球気候システムの重要な変動要素である.東南極氷床と南大洋の間の相互作用のダイナミクスを理解するためには,南極大陸棚周辺の大陸棚と沖合における緯度トランセクト掘削による古気候研究が必要である.研究の推進においては,国際深海科学掘削計画による海底掘削,砕氷調査船を用いたコア試料の採取,海底地形調査が不可欠である.