日本地球惑星科学連合2018年大会

講演情報

[JJ] Eveningポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-SD 宇宙開発・地球観測

[M-SD34] 宇宙食と宇宙農業

2018年5月20日(日) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 7ホール)

コンビーナ:片山 直美(名古屋女子大学 家政学部 食物栄養学科)

[MSD34-P01] 宇宙食におけるハーブの利用

*近藤 里奈1中山 ゆい2近藤 祥子2片山 直美1,2 (1.名古屋女子大学、2.名古屋女子大学大学院生活学研究科食物栄養学専攻)

キーワード:ハーブ、宇宙食

宇宙食におけるハーブの利用は食事に含まれる食塩の量を減らすためだけではなく、食事の食味評価を高め、さらに医食同源の漢方の立場から各種の病気の予防と健康維持を目的としている。今回宇宙食に加えたいと考えているハーブに、タイム、セージ、ステビア、レモンバームがある。

 タイムはチモールという成分が含まれ、ハーブの中でもナンバー1といわれるほどの強い殺菌効果と抗ウイルス効果が期待できる。その強い効能ゆえに古代エジプトではミイラの防腐剤、保存料として使用されていた。冷蔵庫の無い時代にはタイムを加えて料理をすることで保存効果を高めていたこともあり、喉が痛いときや風邪、インフルエンザなどの感染症予防のためにタイムを入れたお茶でのうがい化効果的であると考える。

 セージはタイムと同様に強い抗菌・抗ウイルス作用があり、お茶として飲むことで血液循環が促進されて強壮効果が期待できる。

 ステビアは低カロリーの天然甘味料(砂糖の200~300倍の甘さ)としての利用が期待されるため、糖尿病予防として積極的に利用したいハーブである。

 レモンバームは抗鬱作用があるため、気持ちを落ち着かせ、気分の落ち込みや精神の高揚が静まり、気持ちが明るく前向きになるため、長期間の閉鎖空間生活に必要であると考えた。今後是非、宇宙での栽培と利用を希望する。