日本地球惑星科学連合2018年大会

講演情報

[JJ] Eveningポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-TT 計測技術・研究手法

[M-TT38] インフラサウンド及び関連波動が繋ぐ多圏融合地球物理学の新描像

2018年5月20日(日) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 7ホール)

コンビーナ:山本 真行(高知工科大学 システム工学群)、新井 伸夫(名古屋大学減災連携研究センター)、市原 美恵(東京大学地震研究所)

[MTT38-P01] Seismic and Infrasound recordings observed shockwaves and seismic waves of a large bolide in Tohoku, 31 October 2016

★Invited Papers

乙津 孝之1新井 伸夫2岩國 真紀子1、*野上 麻美1本橋 昌志1坂本 豊実1 (1.一般財団法人 日本気象協会、2.名古屋大学)

キーワード:火球、衝撃波

2016年10月31日5時43分ごろ東北上空を東から西へ飛来する火球がHi-net高感度地震観測網や気象庁の地震計で観測された。同様に日本気象協会が大船渡市に設置しているパロサイエンティフィック社の高精度微気圧計でも観測された。

地震計に計測された波形は10Hz程度の非常にimpulsiveな逆N字型の形状を示しており、火球が直上を飛来したと思われる観測点で顕著であった。このような波形の形状より推測すると、火球は音速よりも非常に速い速度で通過し、その通過に伴う衝撃波を地震計等で観測されたと思われる。いくつかの観測点ではImpulsiveな波の少し手前に3Hz程度の波が記録されていることがあり、我々は火球に伴う衝撃波が最短距離で地上に到来後、地震波となって計測されものだと考えている。

非常に密に設置されたHi-netの地震計の記録から、飛来経路をおおよそ推定することができ、本火球においては東北上空を飛来経路途中での爆発は無かったものと思われる。