[PPS05-P03] ルナ16号試料L1613のキャラクタリゼーション
キーワード:月、ルナ16号試料、U-Pb年代測定法、輝石
月の進化を議論する上で、月試料は重要である。月のレゴリスは、月面に見られる微細な粒及び粉末の混合物であり、数十億年にわたる連続的な隕石の衝突によって引き起こされた、玄武岩と斜長岩の機械的な崩壊の結果であると考えられている。そのため、レゴリスの年代学においては、個々の粒が異なる起源を有することが考慮されるべきである。本研究では、 Mare Foecunditatiから回収されたルナ16号試料L1613、約1500粒のレゴリス試料について、SEM-EDSのSpectral imaging機能を用いて元素マッピングを行なった。さらにリン酸塩鉱物と輝石に対してPoint&shoot機能を用いて定量分析を行い、個々の粒子の起源を同定した。その結果、このフラクションの多くはLow-Ti玄武岩起源であり、わずかに斜長岩質起源成分が混ざっていることが明らかになった。ポスター発表では、ルナ16号試料L1613のキャラクタリゼーションの結果と、U-Pb年代測定の計画について報告する。