日本地球惑星科学連合2018年大会

講演情報

[EE] Eveningポスター発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-CG 固体地球科学複合領域・一般

[S-CG53] Science of slow earthquakes: Toward unified understandings of whole earthquake process

2018年5月23日(水) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 7ホール)

コンビーナ:井出 哲(東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻)、廣瀬 仁(神戸大学都市安全研究センター)、氏家 恒太郎(筑波大学生命環境系、共同)、波多野 恭弘(東京大学地震研究所)

[SCG53-P24] スロー地震の移動速度と摩擦パラメタ―の定量的な関係式の導出

*有吉 慶介1ローランド バーグマン2アンプエロ ジャンポール3松澤 暢4長谷川 昭4日野 亮太4堀 高峰1 (1.国立研究開発法人海洋研究開発機構、2.カリフォルニア大学バークレー校、3.カリフォルニア工科大学、4.東北大学大学)

キーワード:余効すべり、有効法線応力、応力擾乱、速度状態依存摩擦構成則

近年の観測網の発達により,余効すべり,スロースリップなどのスロー地震の移動現象が捉えられてきている状況を鑑みて,我々はその移動速度と摩擦特性との定量的な関係を,速度状態依存摩擦特性に基づいて導出した.この関係式は,地表面の影響がなければ,概ね1桁以内の精度で説明出来ることを試行シミュレーション結果より確かめた.さらに,導出式に近似条件を課すことで,より単純で物理的に理解しやすい式も導出することに成功した.近似した関係式であっても精度はほとんど変わらないため,さらに実用性を増すことが出来たといえよう.これらの結果は,観測された伝播速度から摩擦特性を拘束する有力な手掛かりとなることが期待される.