日本地球惑星科学連合2018年大会

講演情報

[EJ] Eveningポスター発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-TT 計測技術・研究手法

[S-TT48] 合成開口レーダー

2018年5月21日(月) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 7ホール)

コンビーナ:森下 遊(国土地理院)、小林 祥子(玉川大学)、木下 陽平(一般財団法人リモート・センシング技術センター、共同)、阿部 隆博(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 地球観測研究センター)

[STT48-P14] L-band radar backscatter variation due to the Amazonian deforestation

*濱崎 達眞1島田 政信1 (1.東京電機大学)

本研究では、ブラジルのアマゾンの森林減少地域におけるレーダー後方散乱の変化を、2006年から2017年に取得された時系列LバンドSARデータ(ALOS / PALSARおよびALOS-2 / PALSAR-2)を使用することで、これらの期間における後方散乱係数変動パターンの確認を行う。

SARによる森林・非森林の分類は、過去多くの研究がなされる。レーダの観測する後方散乱係数は森林・非森林に高感度であり、分類を高精度で行うには、閾値の設定が重要となる。この閾値が安定的に決まるか否かは森林の減少方法や場所に依存する可能性もあり、現地データとの比較を通して注意深い調査が必要である。

アマゾンにおいて森林減少に伴う後方散乱係数の変化には3パターン存在することを確認した。今後、評価領域を増やし、対象地域における森林の変動パターンの抽出を行う。それと同時に季節変動等を考慮した森林分類の閾値の設定をする。Landsatを用いて、この領域は1990年代に最も森林減少が多いことが確認できた。

先述したが閾値が安定的に決まるか否かは森林の減少方法や場所に依存する可能性がある。

3つの変動パターンを総合的に考慮していく必要がある。評価領域における後方散乱係数の平均値のグラフから、累計分布関数の変動などからベイズ推定を用いることでアマゾンでの森林非森林分類における閾値設定の精度向上につなげていく。

JERS-1の画像データを組み込むことで、より長い期間における森林面積変動の特徴や抽出を行う予定である。