日本地球惑星科学連合2018年大会

講演情報

[JJ] 口頭発表

セッション記号 G (教育・アウトリーチ) » 教育・アウトリーチ

[G-04] 地球惑星科学のアウトリーチ

2018年5月20日(日) 13:45 〜 15:15 104 (幕張メッセ国際会議場 1F)

コンビーナ:植木 岳雪(千葉科学大学危機管理学部)、小森 次郎(帝京平成大学)、長谷川 直子(お茶の水女子大学、共同)、大木 聖子(慶應義塾大学 環境情報学部)、座長:長谷川 直子植木 岳雪(千葉科学大学危機管理学部)

14:15 〜 14:30

[G04-15] 測量・地図の「力」と「可能性」を伝える ~国土地理院のアウトリーチに向けた取組み~

*宇根 寛1 (1.国土地理院)

キーワード:地理空間情報、地図リテラシー、広報、地理教育支援、災害リスク

国土地理院は、基準点の位置情報や地形図をはじめとする基本図を公開することにより、さまざまな情報の位置の基準となる情報を提供してきた。これらは情報のインフラであり、だれもが使えるように広く公開されなければ意味がない。戦前の陸地測量部の5万分1地形図は一般に販売され、国民に広く親しまれていた。さらに、学校教育でも地形図が教材として用いられ、このことが国民の地図リテラシーの向上に大きく寄与してきた。しかし、学校教育において地図が遠い存在になり、地図リテラシーの低下が顕著になってきている。自然災害への備えが欠かせない我が国において、地図リテラシーの低下は、自らの住む土地への関心を薄め、地域の災害リスクへの理解の妨げにも繋がる可能性がある。一方で,3次元地図や高精度測位をはじめとした地理空間情報の新技術の発展により,地理空間情報の果たす役割は今後ますます高まっていくであろう。そのための地理空間情報の担い手の育成が喫緊の課題である。このような観点から、国土地理院では、地図リテラシー低下世代に地図活用の重要性を伝える広報と、未来を担う子供たちへの地理教育の支援に力を入れている。
本報告では,国土地理院の広報戦略とアウトリーチに向けた取組みを紹介する。