[HCG30-P04] Bacillus 属細菌を用いた廃水処理法の有効利用
キーワード:閉鎖生態系、活性汚泥、Bacillus
閉鎖環境中での効率的な廃水の循環システムの構築は重要な課題の一つである。生活排水等に含まれる有機物を処理するための主な廃水処理法として活性汚泥法がある。我々は Bacillus 属細菌を多く含む活性汚泥による廃水処理法を検討している。この浄化処理法は従来の活性汚泥法よりも処理効率が高く、余剰汚泥の量が少ない。省エネ・省スペースでゴミが少ないことは閉鎖生態系内での利用に適している。さらに浄化能力の高さだけではなく、浄化処理後の処理水の有効利用も期待できる。本研究では、Bacillus 属細菌を多く含む活性汚泥を用いて浄化した廃水の有効利用法を検討した。また、活性汚泥中に含まれる有用菌について調べた。
はじめに、Bacillus 属細菌を多く含む活性汚泥で浄化後の処理水の有効利用法を検討した。浄化後の処理水を液体培地に加えてラン藻を培養したところ、ラン藻の増殖を阻害する事がわかった。また、浄化後の処理水中にもアミラーゼ活性を持った菌が含まれていることがわかった。さらに、活性汚泥中の高アミラーゼ活性を持つ菌をいくつか単離し、それらの菌が持つ抗菌活性を調べた。単離された株は、いくつかの真菌に対して抗菌活性を示した。
以上のことから、浄化後の処理水は富栄養化などによるアオコの発生を抑制できる可能性があり、また植物病原菌に対する抗菌活性を持つ菌も含まれていたため、農作物の栽培用水としても有用であると考えられる。これらの特徴は閉鎖生態系内での廃水処理システムとしても有用である。
はじめに、Bacillus 属細菌を多く含む活性汚泥で浄化後の処理水の有効利用法を検討した。浄化後の処理水を液体培地に加えてラン藻を培養したところ、ラン藻の増殖を阻害する事がわかった。また、浄化後の処理水中にもアミラーゼ活性を持った菌が含まれていることがわかった。さらに、活性汚泥中の高アミラーゼ活性を持つ菌をいくつか単離し、それらの菌が持つ抗菌活性を調べた。単離された株は、いくつかの真菌に対して抗菌活性を示した。
以上のことから、浄化後の処理水は富栄養化などによるアオコの発生を抑制できる可能性があり、また植物病原菌に対する抗菌活性を持つ菌も含まれていたため、農作物の栽培用水としても有用であると考えられる。これらの特徴は閉鎖生態系内での廃水処理システムとしても有用である。