日本地球惑星科学連合2018年大会

講演情報

[JJ] 口頭発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-TT 計測技術・研究手法

[H-TT17] 地理情報システムと地図・空間表現

2018年5月24日(木) 09:00 〜 10:30 102 (幕張メッセ国際会議場 1F)

コンビーナ:小荒井 衛(茨城大学理学部理学科地球環境科学コース)、田中 一成(大阪工業大学工学部都市デザイン工学科)、中村 和彦(東京大学空間情報科学研究センター)、座長:小荒井 衛(茨城大学)、田中 一成(大阪工業大学)

09:15 〜 09:30

[HTT17-02] 大規模水害時の曝露人口および被害者数の空間的分析

*連 曉1 (1.筑波大学)

キーワード:空間的分析、曝露人口、地理情報システム

地球温暖化に伴う豪雨発生頻度の増加が指摘されている。世界各地でこれによる水害が発生し、多くの人命が失われている。さらに将来は気温上昇、海面上昇などによる大規模な水害が頻発し、甚大な人的被害が発生するおそれがある。水害が発生した後の人的被害を最小限にくい止めるためには、危険度レベルの動態変化を考慮して曝露人口の分布と被害者数を時空間的に早く正確に把握し、その情報にもとづく優先順位を定め、救助・救援の応急対策等を行う必要がある。こうした視点から水害に関する研究が行われることが喫緊の課題と言える。本研究では東京都葛飾区を研究対象地域として、200年に1回程度起こる洪水を取りあげ,地理情報システム(GIS)とLIFE Simモデルを用いて、危険度レベルを浸水深と浸水継続時間という二つの変数の時空間的分布として把握し、それによる歩行避難曝露人口、居住困難曝露人口、孤立する曝露人口及び死者数を分析した。