日本地球惑星科学連合2018年大会

講演情報

[JJ] 口頭発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-TT 計測技術・研究手法

[H-TT19] 浅部物理探査が目指す新しい展開

2018年5月24日(木) 15:30 〜 17:00 101 (幕張メッセ国際会議場 1F)

コンビーナ:尾西 恭亮(国立研究開発法人土木研究所)、青池 邦夫(応用地質株式会社)、井上 敬資(国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構、共同)、横田 俊之(国立研究開発法人 産業技術総合研究所)、座長:井上 敬資小森 省吾

15:45 〜 16:00

[HTT19-14] 阿蘇山における地中レーダ探査と火山灰の複素比誘電率の周波数特性

*園田 潤1木本 智幸2橋本 瑞樹3金澤 靖3 (1.独立行政法人国立高等専門学校機構・仙台高等専門学校・知能エレクトロニクス工学科、2.独立行政法人国立高等専門学校機構・大分工業高等専門学校・電気電子工学科、3.豊橋技術科学大学)

キーワード:地中レーダ、火山灰、複素比誘電率、阿蘇山

2014年9月の御嶽山の火山災害では,現在も5 名が行方不明となっている.我々は東日本大震災後の行方不明者捜索に地中レーダを使用しているが,このような火山災害でも地中レーダが適用できる可能性がある.これまでに過去に噴火した火山を地中レーダで探査した研究はあるが,地中レーダは人が牽引して探査するため危険性もあり,噴火直後の火山での新しい火山灰の探査例はほとんどない.また,地中レーダの数百MHzにおける火山灰の複素比誘電率の周波数特性に関する研究もほとんどない.本報告では,2016年10月に爆発的な噴火をし現在でも立入規制が続く阿蘇山中岳山頂周辺において,2017年10月に350/500 MHzの地中レーダを用いて火山灰を探査した結果と,数百MHz帯における火山灰の複素比誘電率の周波数特性を示し,地中レーダにより噴火による深さ40 cmの火山灰堆積を観測できたことを示す.