09:15 〜 09:30
[MGI25-02] 北アルプス,白馬大雪渓周辺の地形変化
キーワード:落石、崩落、雪渓
北アルプス北東部に位置する白馬大雪渓は日本三大雪渓の一つで,夏季には毎年1万人以上の登山者が通過する日本屈指の登山ルートである.白馬大雪渓上では岩壁で生産される落石や崩落により毎年のように登山事故が起きている.例えば,2005年8月に杓子岳北面の岩壁で崩落が生じ,2名の死傷者がでた.2008年8月には大雪渓の左岸斜面で崩落が発生し,登山者2名が犠牲になっている(苅谷ほか,2008).本研究では,2015年~2017年に実施した現地調査から白馬大雪渓周辺の地形変化を明らかにすることを試みた.
画像の解析データを比較した結果,崩落があった剥落面の下部で侵食が進んでいる箇所,オーバーハング地形になっている箇所,崩落したとみられる斜面と多量の土砂堆積による崖錐の形成を確認した.特に大雪渓の左岸側では近年大きな落石や崩落が発生しており,遷急線において顕著な侵食がみられた.大雪渓周辺の露出岩壁のうち,侵食がみられる地形は傾斜角が35°以上の場所が90%を占めており,傾斜角が35°以上の斜面で落石が発生している.
画像の解析データを比較した結果,崩落があった剥落面の下部で侵食が進んでいる箇所,オーバーハング地形になっている箇所,崩落したとみられる斜面と多量の土砂堆積による崖錐の形成を確認した.特に大雪渓の左岸側では近年大きな落石や崩落が発生しており,遷急線において顕著な侵食がみられた.大雪渓周辺の露出岩壁のうち,侵食がみられる地形は傾斜角が35°以上の場所が90%を占めており,傾斜角が35°以上の斜面で落石が発生している.