日本地球惑星科学連合2018年大会

講演情報

[JJ] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-GI 地球科学一般・情報地球科学

[M-GI25] 山岳地域の自然環境変動

2018年5月22日(火) 10:45 〜 12:15 A08 (東京ベイ幕張ホール)

コンビーナ:鈴木 啓助(信州大学理学部)、苅谷 愛彦(専修大学文学部環境地理学科)、奈良間 千之(新潟大学理学部理学科、共同)、佐々木 明彦(国士舘大学文学部史学地理学科 地理・環境コース)、座長:奈良間 千之(新潟大学)

12:00 〜 12:15

[MGI25-12] 非活動的大陸縁辺山地としての南極内陸山地の成因と隆起に関する考察:新生代の南極氷床変動史復元研究への影響

★招待講演

*三浦 英樹1 (1.国立極地研究所)

キーワード:南極、内陸山地、隆起史、非活動的大陸縁辺、新生代、南極氷床変動史

非活動的大陸である南極大陸の縁辺や内陸部には山地や高地が存在する(例えば,南極横断山脈、セール・ロンダーネ山地を含むクィーンモードランド山地、ガンブルツェフ山地など)ことは,古くから注目されてきた.活動的大陸縁辺の山脈の成因については,プレートの沈み込みに伴う,現在の造山帯として説明できるのに対して,これらの非活動的大陸縁辺山地の成因は,どのように説明できるのだろうか?特に,南極氷床の形成開始時期や第四紀の南極氷床高度を復元する上で,氷床に覆われている南極内陸山地が,なぜ,いつ形成され,隆起が継続してきたのかどうかを検討することは重要である.南極大陸縁辺の海底地形や氷床下の基盤地形については、近年の海底地形探査やアイスレーダー探査によって、次第にその詳細が明らかになってきた。この講演では、上記の問題を検討するために,南極大陸の地形・地質や地球物理学的資料(基盤地形、海底地形、重力異常図、氷床流動速度分布図)を示して、今後の定量的議論に向けてどのような研究が必要なのかについて考察したい。