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[MGI25-16] 時系列航空写真とドローン観測を用いた高山帯植生変化の抽出
キーワード:地球温暖化、高山帯、航空写真
温暖化に対する高山帯の生態系の脆弱性とモニタリングの重要性は世界的な共通認識となっている。利尻山は日本の最北端に位置する独立峰であり、代表的な高山帯植生であるハイマツが低標高域から群落を形成している。このハイマツ群落の変動を調べるため、1963年6月(旧時期)、2007年7月(新時期)撮影の航空写真による解析を行った。対象地として、標高400m~1000m付近の北斜面から見返台園地付近の西斜面を選定した。航空写真をデジタル化し、1)ハイマツ群落、2)ササ及び草本群落、3)高木、4)ハイマツ以外の低木、5)裸地・積雪面の5つに分類し、約半世紀にわたる変化を抽出したところ、標高500m付近に分布していたハイマツ群落は縮小あるいは消滅し、特に西側斜面にて顕著であった。この変動を確認するため、同域の2haを対象としドローン空撮を2010年と2016年に行い、経年変化を求めた。その結果、6年間のうちにハイマツ群落は減少しササに変化していることを確認し、航空写真の解析で抽出した長期間の変動を支持する結果となった。