日本地球惑星科学連合2018年大会

講演情報

[EJ] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS07] 結晶成長、溶解における界面・ナノ現象

2018年5月23日(水) 13:45 〜 15:15 A03 (東京ベイ幕張ホール)

コンビーナ:木村 勇気(北海道大学低温科学研究所)、三浦 均(名古屋市立大学大学院システム自然科学研究科)、塚本 勝男(大阪大学大学院工学研究科、共同)、佐藤 久夫(三菱マテリアル株式会社エネルギー事業センター那珂エネルギー開発研究所)、座長:石塚 紳之介

14:15 〜 14:30

[MIS07-08] 過冷却水滴の結晶化の理論的解析

*田中 今日子1木村 勇気1 (1.北海道大学低温科学研究所)

キーワード:核生成、結晶成長、水、過冷却水

過冷却水液滴の結晶化モデルを構築し、多数の結晶化実験データと比較した。理論モデルでは過冷却水滴内における結晶化核生成と結晶成長を同時に解き、結晶化の振る舞いについて調べ結晶化温度や粒子内の結晶核の個数等について定量的に求めた。この結果、結晶化温度はサイズと冷却速度に依存し、粒子サイズが1ミクロンから1mm程度の場合、結晶化温度が-(30-40)℃になること、また冷却速度が10000K/s以上になると急激に結晶化温度が下がることなどが明らかになった。また粒子サイズが小さくなると結晶化温度は下がり、例えば10nm程度の場合には-(40-60)℃になる。本結果は従来のほとんどの実験を統一的に良く説明し、またガラス化するための臨界冷却速度を予言する。